OVERWATCHの公式プロリーグ「Overwatch League」

2016年に開催が発表され一年がかりで準備が進められてきた「Overwatch League」、2017-2018シーズン(以下、シーズン1)を終えて現在は2019シーズン(以下、シーズン2)が開催されています。

OVERWATCHファンはとても注目をしている「Overwatch League」について今回はお伝えしていきたいと思います。

 

「Overwatch League」とは

世界屈指のプレイヤー達が集まりその腕を競い合うリーグ戦です。

シーズン1では12チーム、シーズン2では20チームがエントリーしており、様々な試合を戦い抜いた後に世界チャンピオンの座を目指し最終決戦に臨みます。

 

選手の環境を整えるレギュレーション

同リーグは開催するにあたって、新たにOVERWATCHに特化したチームを編成しました。

Blizzardがチームに求めたレギュレーションはかなり厳しいものであり、選手としては非常にプレイをしやすい環境になっています。

・最低年俸5万ドル(約540万円)の保証

・健康保険、退職金積立制度の整備

・住居及び練習場の提供

といった内容です。この報酬は基本的に運営からではなくチームオーナー(メインスポンサー)から支払われる形になります。

 

チームを運営していくためのレギュレーション

チームが求められたレギュレーションをどのようにクリアするのかという疑問が浮かぶと思いますが、それは発表されたレギュレーションの中に解決の方法があります。

・Overwatch Leagueに関する広告収入

・チケットの売上収入

・放送権収入

上記の3つはチームの頭数で分配されます。

また、チームは本拠地「ジオロケーションベース」が設定され、本拠地でOVERWATCHのイベントを開催するライセンスを与えられ、チームはイベントの収入を全て受け取ることができます。

イベントでは地元のチームとの交流もありますので、野球やサッカーなどのスポーツ同様に「地元のチームを応援している」というファンの心理効果を生み出しており、そういった試みはe-sports業界ではとても先進的といえるのではないでしょうか。

さらに、リーグと連携して開発されたチーム限定のゲーム内アイテムも販売され、その収入の50%を受け取る事ができる仕組みになっています。

 

厳しいレギュレーションをチームに課したBlizzardは何を提供するのか

ここまで厳しいレギュレーションを設定したBlizzardはチームやプレイヤーに何を提供するのか。

それは多額の賞金と大会運営の一切合切を請け負う事です。

シーズン1では総額350万ドル(約3億8千万)、シーズン2では総額500万ドル(約5億4千万)の賞金が用意されています。

また、チームは獲得した賞金の中から50%以上を選手に与える必要があり、上位に入賞したプレイヤー達はリーグからの収入だけで約1000万円を超えることも…

 

なぜここまでプレイヤーをサポートするのか

どうしてここまでプレイヤーをサポートするのか、それはリーグが開催されている間プレイヤーは他の大会にエントリーすることがないOverwatch Leagueの専属プレイヤーになるから、という事です。

また、同リーグに参加しているプレイヤーの中には他の大会にエントリーすればそれなりの賞金が貰えるプレイヤーがいますが、そのプレイヤーをOverwatch Leagueに引き込みリーグ自体を盛り上げるためでもあります。

こういった言い方をしてしまうと非常に聞こえが悪くなってしまいますが、条件自体は悪くはない、むしろとても良い条件だと思います。

参加している選手の中には、貰った年俸をつかって海外旅行を楽しむよ!という選手もいれば将来の就学費用として貯めておく。という声もあがっています。

この様な夢のあるストーリーがファンやゲーマーを触発して、将来的にプレイヤー、プロ志願者を増やしていく積み重ねになっていくのでしょう。

 

以前のRainbow Six Siegeの記事でも似たようなパイロットプログラムというものを紹介させて頂きました。

同じような物があるのかな…と調べていた所、それ以上の規模で展開されており非常に驚いています。

以上、Overwatch Leagueについてお伝えさせて頂きました。